喪失の体験

ここ数日の間に身近な人が亡くなる、身近な人の大切な人が亡くなる、大切な人を亡くした後の時期を過ごしている、そんな体験やお知らせを立て続けに受け取ることとなりました。誰しもが避けられない人生の体験のひとつです。

悲しみの中で心に大きな空洞や孤独感、無力感、様々な感情が湧き上がってくるでしょう。準備ができていなくて涙も出てこない、無感覚、と感じることもあるかもしれません。それまでの安心感やあたりまえだと思っていたことが崩れ去ってしまう不安や怒りや後悔も湧いてくるかもしれません。落ち着いて日常を取り戻し始めたふとした瞬間に急に感情が湧き上がって涙が溢れてくることもあるかもしれません。

現実が過ぎて時間を過ごす中で、喪失の悲しみの中で湧き上がってくる感情ひとつひとつ、思い出のひとつひとつ、必要な時間やタイミングはひとそれぞれだけれど、丁寧にひとつひとつに感じてみてくだい。

友人の言葉で私自身が慰められて共感したことをシェアします。
「喪失によって私たちは過去に執着するのではなく、今という瞬間をより深く生きることの大切さに気づかされます。悲しみの中にいる時は、その意味を見出すことが難しいかもしれませんが、時間と共にその経験が私たちを強くし、他者への理解や共感を深める力になることに気づくでしょう。喪失は決してつらい体験なだけではなく、むしろ私達の人生に深い意味を与えるギフトともいえます」

時間と共に癒えてくることも、時間がたったからより深く悲しみを感じてしまう事も、深く深く悲しんだり感情とむきあったからこそ、深い愛情があったことに気がついたり。
自分の中の大切な人たちとの時間や思い出、そこにある感情にしっかり向き合える時がきたら、その時間はとても自分にとっての愛おしい体験になる。受け取ったギフトをしっかり抱きしめられる、そんな気がします。

 

投稿者プロフィール

村上 法子
村上 法子
くれたけ心理相談室(大阪市支部 住吉ルーム)心理カウンセラー

天王寺からチンチン電車 (最寄: 帝塚山三丁目駅)で約10分 万代池公園ほとりの静かなルームで活動しています。英語対応も受け付けています。
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